千葉 1-3 山形
山形は開幕戦、甲府相手に2-1と勝利し勝点3を掴んだ。一方千葉もアウェイでの開幕戦を最後は数的不利になりながらも勝利し自信と勢いを付けた。開幕戦に勝利したチーム同士の第2節、千葉はホームでしっかり勝利し、2連勝でその自信と勢いをさらに加速させたい。序盤から上位に居続けることは重要だ。
千葉のスタメンは前節から1枚変更。GKに章太。4バックは右から松田、新井、大輔、矢口。ボランチに田口と小林。右に末吉、左に見木、中央に小森。ワントップに呉屋。好調な前線の選手達に期待したい。
試合は開幕戦同様、千葉は前から積極的にプレスをかけに行く。5分、末吉のいいカットからエリア深くに入り小森へクロスを入れるがシュートはミート出来ず。プレスからミスを誘う場面は多いので続けたい。
7分、田口のFKが大輔の頭に合うがGKがセーブ。10分、カウンターに行きたい所で見木がボールを奪われ、クロスからデラトーレに頭で合わされるが枠外。15分、見木がボールを奪った所から早いカウンターで最後は見木がシュートを打つがブロックされる。
18分、小林のいいカットから呉屋へ。呉屋の落としを小森がドリブルで運んで左足で流し込み先制!!!いやー、いい形だわ。プレスがしっかり2人目、3人目と連動した所からボールを奪い、ダイレクトプレイも絡め、小森の落ち着き、精度も素晴らしかった。千葉の狙いが得点に繋がっている。
19分、山形の縦へのロングボールで裏を取られイサカ・ゼインにシュートを打たれるが枠外。31分、矢口が縦へ仕掛けていいクロスを入れるが惜しくも呉屋に合わず。いいよー、高い位置で受けたらどんどん仕掛けろ。
40分、イサカ・ゼインに溜めを作られ、デラトーレにパスを通されシュートを打たれるが枠外で救われる。これは危ない場面だった。43分、小林がボールを奪い、見木が狙いすましたミドルを放つがポストに弾かれる。いい守備からフィニッシュまで行けている。
44分、プレスをかわされ、イサカ・ゼインにボールが入った所からドリブルで持ち込まれ右足を振り抜かれ同点にされる。あっさりやられたなぁ。直後にホイッスルで前半終了。千葉は攻守にいい内容だっただけにリードして折り返したかった。
余力のある山形にひっくり返される
48分、田口の上質なダイレクトパスから見木がドリブルで持ち上がり1人、2人とかわしてミドルを打つが枠外。57分、左サイドでボールを回し見木から小森へ素晴らしいパスが入り、小森が左足を振り抜くがクロスバー。跳ね返りを末吉がダイレクトで打つが枠外。いい攻撃が出来ているので続けたい。
59分、見木、呉屋、小林とダイレクトで繋ぎ、小林が小森へスルーパスを入れフィニッシュまで行くがGK正面。前半同様、攻守にいいサッカーが出来ているのでこの流れの時に追加点が欲しい。
61分、中央をドリブルで割られ左のデラトーレへ。松田との1対1で抜ききらず右足を振り抜き逆転される。イサカ・ゼインといいデラトーレといい、個の力一発でやられてしまっている。
65分、松田の持ち上がりを奪われカウンターをくらい、クロスをデラトーレに合わされるが新井がブロック、跳ね返りも打たれるが大輔がブロック。山形の勢いが増してきている。ハイペースで飛ばしてきた千葉の足が最後まで動くか。
流れの悪い千葉は69分に3枚代え。田口OUT、壱晟IN。呉屋OUT、風間IN。矢口OUT、田邉IN。70分、右サイドで受けた風間がクロス。壱晟がDFの間で受けシュートを打つがGKがセーブ。これは決定機だった。壱晟の決定力なら決め切りたい。
75分、田邉が左サイドを持ち上がり、風間のクロスに壱晟が頭で合わせるがミート出来ず。75分、小林OUT、椿IN。リスクを負ってでも追い付きに行く姿勢が見える。77分、ロングボールで風間が裏を取り、末吉のクロスから椿が合わせるがDFがブロック。得点の匂いはする。
81分、セットプレイの流れからチアゴ・アウベスにシュートを打たれるが枠外。81分、見木と大輔の繋ぎでの連携ミスがありCKを奪われる。そしてそのCKの流れからチアゴ・アウベスにドンピシャで合わされ失点。これは痛い。重い。
85分、末吉OUT、新明IN。89分、前がかりになっている所で奪われチアゴ・アウベスに打たれるが枠外。ATに入って千葉が波状攻撃でゴールに迫るがこじ開けられず試合終了。1-3での敗戦となった。
ひっくり返されるまでは攻守にいいサッカーが出来ていた。千葉の方が内容が良かったが、山形の個の力2発に沈んだというような感じだった。しかし90分を終えてみれば、普通に力負けという印象かな。山形の方が余裕、余力があったよ。
千葉としては前からのプレスが機能して横パスをカットしチャンスに繋げる場面が多くあったし、攻撃もサイドからのクロス一辺倒ではなく、中央からの崩しもあり多くのチャンスを作った。シュート数、枠内シュート数共に千葉の方が多いし、後はそれを決め切れるかだ。
スコア的には1-3の完敗だが悪い内容ではなかった。今のサッカーを続ければいい。そして少なくとも昨シーズンまでとは違い、見ていて面白いサッカーになっている。新チームはまだ始まったばかり。信念を持って続けよう。
監督・選手コメント
小林慶行監督
前半は前線で引っ掛けたところからチャンスを作ることができましたし、相手がイヤがっていることを感じていました。もちろんかなりの強度で戦っているので、前半を1-0のまま終えたかったというのが正直なところです。
今日の試合に関しては、山形を相手にして自分たちの背後にあれだけ広大なスペースを作るということが大きなリスクになることは十分に承知していました。それでも俺たちは行くんだと。
―― 結果は最後の局面での精度の差にあった気がしますが、自分たちも精度を上げながら勝利しなければならないという現実に対して、監督としてどのように向き合っていきたいと考えていますか?
そのとおりだと思いますし、やっぱりそこが一番難しい部分であると思います。ただ、自分たちがやろうとしていることを明確に持ち続けて、とにかくやり続ける。そこが一番重要だと思っています。
開幕戦同様、前から行く姿勢は90分見ることが出来た。今日のようにプレスをかわさるとピンチになるリスクはあるが、腰の引けたサッカーをするよりいい。今シーズンの千葉のサッカーはおもしろい。監督の言うように明確なビジョンを持って、それをやり続けよう。