大分 3-2 千葉
1シーズンでのJ1復帰を目指す大分は23試合を終えて8勝8分7敗の勝点32で9位。自動昇格の2位とは勝点差15と離されているが、プレーオフ圏の6位とは勝点差3と迫っている。昇格のために負けられない試合が続くが、特にホームでの勝点3は必須になる。
対する千葉は怪我人が多いが7試合負けなしと調子は良く、順位も7位まで上げている。こちらも昇格のため負けられない試合が続き、アウェイでもしっかり勝点3を掴みたい。前回の大分との対戦では攻守にいい所なくホームで0-3と完敗したので、その屈辱も晴らしたい。
千葉のスタメンは前節から2人入れ替え。GKは不動の守護神章太が一発レッドで出場停止のため、Jリーグデビューの松原颯汰がスタメン。4バックは右から西久保、ミンギュ、新井、秋山。ボランチは小林と田口。右に風間、左に見木。2トップはブワニカとソロモン。松原がどんなプレイを見せるか楽しみだ。
試合は立ち上がり数十秒、風間のクロスにブワニカが頭で合わせるが枠外。3分にはセットプレイのこぼれを見木が左足で打つが枠外。5分、CKをミンギュが頭で合わせるが枠外。千葉は悪くない入り。11分、こぼれ球からクロスを入れられ長沢に頭で合わされるが枠外。
14分、田口が距離のあるFKで素晴らしいボールを入れ、ミンギュが押し込み先制!!!大分は中盤でファウルが多く、序盤から千葉にとっては武器であるセットプレイが多かったのが実を結んだ。
32分、高い位置でボールを奪いブワニカのクロスをソロモンが頭で合わせるが枠に持って行けず。これは枠に持って行きたかった。37分、カウンターで見木が持ち上がり、左の秋山を使うかと思いきやソロモンへスルーパス。しかしシュートはブロックされてしまう。
前半は完全に千葉の試合だった。1点取った以外にも決め切りたいチャンスがあったし、守備では松原が脅かされるような場面もなかった。この1点を守るのではなく、追加点で突き放して試合をコントロールしたい。
痛恨の大逆転負け
51分、前からのプレスが嵌りボールを奪うと中央から見木が裏のソロモンへ。ソロモンは胸トラップから右足一閃で追加点!!!取って欲しい男が取った。ここまでは文句なしの理想的な展開。今日は勝点3を持って帰らないといけない。
59分、西久保のロングスローをニアでミンギュがすらし、新井が頭で合わせるが惜しくも枠外。61分、大分のカウンターを一度はスローダウンさせたが、左サイドからキレイに崩されクロスを長沢に頭で合わされ失点。長沢の動き出しや合わせ方が見事だった。
徐々に大分が攻め込み千葉が受けるような形に。75分、またもや左サイドから崩され入れられたクロスにファーで合わされるが、これは松原がナイスセーブ。しかし流れは大分なので何かしら手を打って状況を変えたい。
79分、フリーでクロスを上げられ、フリーで長沢に頭で合わされるが枠外で救われる。まだユン監督は動かず。80分、またまた左サイドからフリーでクロスを上げられシュートを打たれるが何とかブロック。
80分、風間OUT、米倉IN。ボランチ3枚という指示が出て5-3-2で守りに入る。しかしまたまたまた左サイドから裏を取られ入れられたクロスのこぼれを呉屋に頭で押し込まれ痛恨の同点。こうなるとドローで終われれば御の字という展開になってしまった。
85分、ボールを奪いカウンターに入りたい所で田口のバックパスが相手に渡り3対2を作られ、呉屋に蹴り込まれ逆転を許す。ここから追い付く力が残されているか。91分、ブワニカOUT、川又IN。小林OUT、高木IN。
94分、秋山OUT、福満IN。ソロモンOUT、佐久間IN。結局追い付く力は残っておらず3-2の大逆転負け。2-0は危険なスコアという言葉通り、前半と後半でまったく違う試合になってしまった。大分は選手交代が見事に嵌って状況を変えたね。
監督・選手コメント
尹晶煥監督
選手たちは一生懸命に戦ってくれました。しかし勝点3を獲得するためのゲーム運びについては、選手たちももっとよく考えなければなりません。選手たちには「90分間をどのように戦うか」「どのようにしてゲームをコントロールするか」という話をいつもしていますが、それをピッチの上で表現できるようにならなければなりません。強度が落ちてしまった後半、それをどのようにして立て直すのかを考えなければならなかったと思います。
もちろん、選手交代が遅れてしまったことも要因のひとつです。今日は全体的にいい内容が続いていたので、それを最後まで続けさせようと考えました。しかし、もう少し早く選手交代ができれば、ゲームの内容は変わっていたかもしれません。
チームが失速している中で交代が遅かったのはその通りなんだけど、チーム事情でベンチにCBはいないし、FWもプレイしていない川又や経験のない佐久間しかいないことで動きづらい状況ではあったと思う。それでもあれだけ大分の左サイドから自由にやられていたから早めに福満なりで動いて欲しかった。
結果だけでなく精神的にもダメージの大きい敗戦だが、中3日ですぐに2位の新潟戦が来る。今日は試合運びのマズさや選手層の薄さが出てしまった試合だったが、前半は良かったし悲観するほどの内容でもなかった。切り替えて万全の状態で新潟戦を迎えて欲しい。