新潟 1-2 千葉
新潟は24試合を終えて14勝6分4敗の勝点48で2位という好位置に着けている。ホームでは11試合負けなし。10連勝中だ。首位の横浜FCとの勝点差はわずかに1。首位を狙うのはもちろんだが、自動昇格の2位とプレーオフに回る3位とでは天と地の差なので、順位を落とさないためにも勝ち続けなければならない。
一方の千葉は7試合負けなしと好調を維持していたが、前節の大分戦では2点先制しながら3失点での逆転負けという痛恨の敗戦を喫し、8位に位置している。新潟はここまで4敗しかしていないが、そのうちの1つは千葉だ。こちらもまずはプレーオフ圏に入るために勝点3が必要だ。
千葉のスタメンは出場停止から章太と熊谷が戻って来て2人入れ替え。GKに章太。4バックは右から西久保、ミンギュ、新井、秋山。ボランチに熊谷と田口。右に風間、左に見木。2トップにソロモンとブワニカ。前節のショックをしっかり振り払ってもらいたい。
試合は立ち上がりから新潟がボールを持ち千葉が受ける形。しかし12分、得意のセットプレイを獲得。田口が当たり前のように素晴らしいボールを入れ、ブワニカが頭で合わせるもGKがセーブ。そのこぼれを西久保が蹴り込んで先制!!!西久保はプロ初ゴール。おめでとう。
21分、角度のない所からの新潟のFK。中に合わせてくるかと思いきや、島田が左足を振り抜き強烈なシュートを突き刺し同点。これは見事なキック。35分、セットプレイから田上が距離のあるシュートを狙うも章太がセーブ。
前半は予想通りボールを持つ新潟、受ける千葉という展開だった。そんな中で千葉は序盤にセットプレイから先制する理想の展開だったが、新潟もセットプレイで追い付き振り出しへ。千葉は押し込まれはしたが守備が破綻することもなく守れていた。ここから突き放す力を見せてくれ。
勝ちにこだわるユンサッカー
後半の頭から風間OUT、小島IN。ブワニカOUT、高木IN。小島をCBに入れて5バックへ。45分、千葉のショートカウンターから高木がシュートを打つがGKがキャッチ。46分、新潟のCKを藤原にフリーでヘディングされるが章太がナイスセーブ。これは決定機だった。
49分、裏を取られ高木にシュートを打たれるが章太がナイスブロック。54分、新潟に細かく繋がれ角度のない所からシュートを打たれるが枠外。新潟が押し込む時間が続く中、59分、田口のCKがこぼれた所を秋山がシュート。これをソロモンが角度を変えて追加点!!!さぁ、ここからの試合運びだぞ。前節と同じ轍は踏むな。
78分、西久保OUT、米倉IN。秋山OUT、福満IN。状況的に流れの中から点を取るのは難しそうなので、残り時間を守り切れるかという試合になってきた。83分、ソロモンが負傷。ソロモンOUT、佐久間IN。85分、ダイレクトで繋がれ本間にシュートを打たれるが枠外。
千葉は重心が重く奪っても前でボールが収まらないので防戦一方。というかもう割り切って戦っている。そしてAT6分も守り切りミッションコンプリート。セットプレイから2点。早い時間からガチガチに固めて逃げ切るというユンサッカーの象徴のような試合で勝点3を獲得。前節の嫌な流れを断ち切ってみせた。
監督・選手コメント
尹晶煥監督
内容については足りないところもありますが、この結果について満足しています。厳しい連戦の中で2位に位置しているアルビレックス新潟に対して、本当に大きな勝利を挙げることができました。最近はセットプレーから多くのゴールが生まれていますが、チームとしてはこれを武器としてさらに磨いていきたいと考えています。
今日のサッカーが千葉のやりたいサッカーというわけではない。目指す所はもっと自分達でコントロールするサッカーだろう。ただ状況、展開に応じてやるべきサッカーは出来ている。組織的な守備をベースにカウンターを狙い、セットプレイから得点する。さらに完成度を上げ終盤に向け調子を上げて行きたい。
西久保駿介選手
―― 常に押し込まれる試合展開でした。
自分とマッチアップするのが本間至恩選手ということもあって、試合前から警戒していました。ドリブルが鋭くて個人技のある選手なので、まずは1対1で負けないことを意識していました。チーム全体としては前から行くところは行く、下げるところは下げることを徹底していたので、パスを回されているというより“回させている”という感覚でプレーすることができたと思います。
西久保は本当によくやっている。空中戦やロングスローなど明確な武器も持っているし、プレイの一つ一つにもセンスを感じさせる。まだ18才。これから試合経験を積み、フィジカルが出来上がってくれば将来が楽しみでしかない。初ゴールも決めてさらに自信を持ってプレイ出来るだろうし、チームを引っ張れる選手になってくれ。
これで順位はプレーオフ圏内の6位に浮上。大分、新潟と厳しいアウェイ2連戦を終えて中3日で迎えるホーム栃木戦、今日の勝利を活かすためにもサポーターの前でしっかり勝点3を取って上位争いに殴り込もう。