千葉 1-3 磐田
磐田は28試合を終え18勝5分5敗で首位に立っている。得点はリーグトップの49。11節からの18試合で1つしか負けておらず好調を維持している。14得点でリーグ得点王に立つルキアンを始めタレントは豊富だ。J1昇格の2チームという狭き門を勝ち取るため勝ち続けなければならない。
対する千葉は前節最下位の相模原に敗れ、残留争いの盛り上げに一役買うという悔しさを味わった。残り試合は来季への希望や、上位に勝ち昇格争いも混沌とさせるということぐらいしかない。千葉は相手に合わせてしまう所があるので最下位に負けることもあるが、上位といい試合をすることもある。ホームで磐田を叩き、また流れを呼び戻したい。
スタメンは出場停止のミンギュに代わり岡野が、小林に代わり出場停止明けの田口が戻った以外は前節と同じメンバー。GKに章太。3バックは右から岡野、新井、大輔。ボランチに熊谷と田口。右WBに福満、左に末吉。インサイドハーフに矢田と見木。ワントップにソロモン。
試合は立ち上がりから千葉がまずまずの入り。12分、磐田の右サイドからのクロスにルキアンが右足で合わせるが章太の正面。14分、大津が入れたクロスに誰も触れずそのままポストを弾く。18分、左サイドでボールを回し、矢田のクロスにソロモンが頭で合わせるが枠外。いいクロスだった。
もっとボールを持たれるかと思ったが千葉も出足のいい守備で磐田にペースを握らせない。田口はボールを奪う能力、パスコースを読んでインターセプトする能力、そこから展開する能力と効きまくっていた。熊谷も体を張った守備でよく潰せていた。
福満や末吉は一つかわす所まではいいんだけどその後がなぁ。強引に打てた場面もあっただろう。37分、ルキアンがDFを背負った所から強引に振り向きシュートを打つも章太の正面。この強引さが怖い。40分、クリアボールを拾った岡野のアーリークロスをソロモンが頭で合わせるがわずかに枠外。いいよソロモン勝ててるよ。
43分、ソロモンがボールを奪いカウンター。矢田が溜めを作って左サイドを上がって来た末吉を走らせる。末吉はドリブルでエリアに侵入し倒されPKを獲得。矢田のパスも末吉のドリブルも素晴らしかった。46分、このPKを見木が豪快に蹴り込んで先制。千葉としては最高の展開。
前半は何度かルキアンに危ない場面を作られたが、千葉の強度の高い守備は磐田を自由にさせなかったし互角にやれていた。最高の時間帯に先制点を取ることも出来たし、これまで先制した13試合では9勝3分1敗という勝率を活かして1-0のシャットアウト、いや2-0と行こう。
首位はミスを逃してくれない
48分、カウンターから田口のミドルは相手に当たりコースが変わり枠外。後半の立ち上がりも千葉は堅い守備で磐田に流れを握らせない。55分、遠藤のFKのこぼれを大津が打つも枠外。58分、ソロモンが体の強さを見せたドリブルで突破し見木がFKを獲得。田口のFKは大きく枠外。
ここまでいい流れで来ていたが65分、磐田DFのシンプルなロングフィードを大輔が頭で章太にバックパスしようとするもミスになり小川に奪われ失点。経験のあるキャプテンにはやってほしくない痛恨のミスだった。チームとしてのダメージも大きく、ここから磐田にペースを握られる。
67分、ルキアンにエリア内で収められ金子にシュートを打たれるが枠外。71分にもルキアンに収められ金子にシュートを打たれるが枠外。74分、裏へ抜け出たルキアンに絶妙なタイミングでシュートを打たれ章太も反応出来なかったが枠外で救われる。
77分、福満がカットインから左足で打つも枠外。78分、福満OUT、安田IN。矢田OUT、サウダーニャIN。ソロモンの下にサウダーニャという見たかった形。82分、田口のインターセプトから見木が持ち込みサウダーニャが打つもタイミングが合わず枠外。
84分、末吉のヘディングでのパスがミスになりルキアンへ。左に展開されて入れられたクロスに飛び込んだのはルキアン。またもやミスからの失点で逆転されてしまう。首位にいるチームはミスを逃してくれない。千葉は自らのミス2つで流れを手放した。
92分、DFも上げ前ががりになった千葉はルキアンに裏を取られ3失点目で万事休す。今日何回ルキアンって書いたかな。ページ内検索したら11回だったわ。終わってみれば首位にいる磐田、中位にいる千葉という理由も納得の完敗だった。今日は大輔のミスが痛すぎたね。
ソロモンは試合に出る度に良くなっている。強さに加えて落ち着きや余裕が感じられるようになって来た。今日のルキアン(12回目)のように決め切る力を付けてくれ。活躍されて感じる所はあっただろう。あー、もったいない試合だったな。
監督・選手コメント
尹晶煥監督
―― いい内容の前半があって、しかし後半はミスによる失点から流れを失ってしまいました。その内容についてはどのように評価しますか?
後半に入って相手が裏を狙ってくることは想定していましたし、対応策についての話もしていました。(鈴木)大輔からああいうミスが生まれることは想定していなかったので、結果的にはその1プレーが我々の意欲的なプレーの流れを断ってしまったことを残念に思います。良かった部分と悪かった部分、それが明確に現れた試合だったと思います。
負けた原因がはっきりしているという意味では切り替えやすいのでは。前半だけ見れば良かったし、いい時のサッカーを継続し精度を上げ、つまらないミスをしないようにするしかない。得点力のない千葉にとって失点に繋がる一つのミスは致命的になる。磐田は先制されてもひっくり返せるという余裕を感じたけどね。ひっくり返されてから交代なしなのもなぁ。檀崎なんのために獲った?
これで順位は12位へ降下。目指すべき現実的な目標は一桁順位、得失点差プラスって感じかな。