長崎 2-2 千葉
一試合で大きく動くJ2中位。長崎は13試合終わって5勝2分6敗で12位に着けている。9位の千葉とは勝点差わずか1なので今日の試合に勝てばひっくり返すことが出来る。長崎の課題は守備だ。失点20は失点26の東京Vについで北九州と並びワースト2位。千葉は得点力不足なので0に抑えたいだろう。
対する千葉はまだまだ課題は多いが徐々にスタイルも固まりつつあり、2連勝と結果も出ていて前節はホームで4得点とようやく今季初の複数得点とホーム初勝利を掴んだ。新戦力のサウダーニャが得点を決めるなど、この流れに乗って3連勝と行きたい。
スタメンは前節と変わらないがシステムはアンカーにしてきた。GKは章太。3バックは右から岡野、ミンギュ、大輔。右WBに伊東、左に小田。アンカーに小林。インサイドハーフに小島と見木。2トップに船山とサウダーニャ。前節怪我で前半で退いたサウダーニャもスタメンで一安心。
試合は立ち上がりから長崎が押し込み千葉が受ける形。10分、ルアンのミドルはミンギュに当たりバーの上。このCKが戸倉の頭に合うが章太がナイスセーブで掻き出した。あわやという場面だった。雨が降る中、千葉はシュート0の我慢の時間が続く。
そして迎えた30分、相手DFが足を滑らせサウダーニャが裏へ抜ける。スピードを落とされ2人に対応された時点でシュートは無理かなと思ったが、1人をかわし、もう1人を切り返しでかわして左足でサイドネットに流し込み先制。前節と同じような形で1人で決め切った。いやー、いいね。期待出来るわ。1人でやり切れるのは今までの千葉にはなかった。
直後に千葉はボランチを小島と小林の2枚にし、船山を1列下げサウダーニャのワントップに。しっくりこない守備の修正をするが押し込まれる展開は変わらない。43分、ロングフィードから左サイドを崩されクロスをエジガルに合わされるが章太の正面で救われる。
前半ATにも長崎がクロス気味に入れたボールが直接枠に飛び吸い込まれそうになるが章太が横っ飛びナイスセーブで救った。前半は完全に長崎のペース。シュート7本、枠内5本と千葉は危ない場面を作られた。一方の千葉はシュート1本。その1本を決め切りリードして折り返すという展開。しかし前半の流れのままでは耐え切るのはむずかしいだろう。
負け試合を引き分けに
後半開始早々の46分、右サイドからのピンポイントのクロスをエジガルにに頭で叩き込まれ同点にされる。ミンギュと岡野が戸倉につられ裏のエジガルがフリーになってしまった。53分、小島が負傷で交代。小島OUT、壱晟IN。さらにサウダーニャOUT、ブワニカIN。サウダーニャはまだ足も万全じゃないだろうし大事を取った感じかな。
土砂降りの中64分、左サイドを深くえぐられ入れられたクロスのこぼれを加藤に豪快に蹴り込まれ逆転を許す。先制したものの受けに回り続け逆転されるという最悪の展開。69分、伊東OUT、安田IN。船山OUT、大槻IN。75分、カウンターから澤田にシュートを打たれるが章太がセーブ。
81分に千葉のチャンス。見木がドリブルでつっかけたこぼれを壱晟がダイレクトで左足ミドルを放つがクロスバーに弾かれた。今日は典型的な負け試合かなと思った88分、岡野のくさびを大槻がねばってキープ。倒れながら出したボールを見木がドリブルで持ち上がり左足ミドルを突き刺した。見木ー!これだよ求めてるのは。土壇場で試合を振り出しに。
89分、見木がFKを獲得。大事にしたいこのFK。しかし見木が入れたクロスは敵も味方も超えそのままタッチラインを割る可能性ゼロのボールだった。見木、こういうとこだぞ。せっかくの大事なFK、止まってるボールを蹴ってあれはいかん。これまでにも何回もあったしもっと集中してくれ。
結局試合は2-2のドローで終了。千葉としては負け試合を引き分けに持ち込んだと言えば聞こえはいいが、攻守に課題の多い試合だった。それでもこれで3試合負けなし。我慢しながらこつこつと勝点を積み上げつつ、チームを成熟させていきたい。
監督・選手コメント
見木友哉選手
―― 立ち上がり、5-3-2の守備をうまく相手にハメられなかった理由は?
相手のサイドバックに対しては、うちの「3」のインサイドハーフが出ることが多かったんですけれど、そこが前に出た時は同サイドで取り切ることが重要だったと思います。でも、今日はそこの強度が足りなかったと思うのがひとつです。ただ、実際にやってみての感想としては、全部が全部インサイドハーフが出て相手のサイドバックに対応するのではなく、時にはウイングバックが前に対応することがあっても良かったのかなと。逆に言えば、ウイングバックが出なきゃハマらないシーンがかなりあったと思うんですが、今週は「基本的にはインサイドハーフが出るぞ」という感じでトレーニングしていたので、その対応がうまくできなかったと思います。
相手あってのことなので状況に応じて中盤の構成、トップの構成、ボールの奪い所を柔軟に変えられるようになりたい。そういった修正力もこれから上がってくるだろう。見木には本当に期待してる。攻撃面のリーダーになって欲しいし、チームを勝たせる選手になってくれ。