山口 0-1 千葉
山口は11試合を終えて千葉の一つ上の15位。勝点は12で並んでおり、3勝3分5敗という数字も同じで、さらに失点も11で同じ。さらに得点も山口が8、千葉が7とほぼ同じ数字で並んでいる。両チーム共に得点力不足が顕著だ。降格圏まで勝点差は2しかないため勝点3を手にし浮上のきっかけにしたい。
千葉は内容的に決して悪いサッカーをしているわけではないが、細かい部分での精度、フィニッシュの質といった部分のクオリティが低くゴールが遠い。対山口は得点の入る試合が多く、過去6回の対戦で両チーム合わせて26ゴールが生まれている。1試合平均4点超えだ。しかし今シーズンの両チームの得点力を考えると1点を争う試合になるだろう。
千葉のスタメンはGKに章太。3バックは右から岡野、ミンギュ、大輔。ボランチに小林と小島。右WBに伊東、左に小田。インサイドハーフに船山と見木。そしてワントップに初スタメンのサウダーニャが入った。なんといってもサウダーニャのプレイが楽しみだ。千葉の攻撃にこれまでとは違う変化を見せて欲しい。
直前の雨で重いピッチの中、試合は6分、山口の小松のミドルは枠外。千葉は前線にサウダーニャが入ったことで最前線のプレスは控え目になったが、中盤は出足も良く奪いに行けていた。それにしてももう小林は外せない選手になってるね。ボール奪取能力も高いしミスもしないし攻撃にも絡めてる。千葉の心臓になりそう。
19分、千葉の右サイドからの伊東のクロスがファーまで流れ小田がシュートを打つもブロックされる。32分、船山のFKのこぼれを小田が押し込むがオフサイド。37分、山口の高井のクロスに対し2枚が詰めてチャンスになるがファーで合わせきれず難を逃れた。
データ通りの展開で両チーム共決定機はなく前半は0-0かなと思った40分、小島が縦に入れたボールを伊東が右サイドにはたき、これをダイレクトで岡野がクロス。飛び込んだ船山が頭で合わせ先制に成功。岡野のクロスを入れるタイミングや質も良かったし、船山もしっかり仕留めたいいゴールだった。
3バックになってから出場している岡野は守備だけではなく攻撃でもいい仕事をしている。チャレンジする縦パスやリスクを冒してのオーバーラップなど得点が必要な状況ではトライを続けて欲しい。岡野もまだ23才の若手。試合に出ることでどんどん伸びる。
勝ちパターンにしっかり嵌めて3試合ぶりの勝利
47分、小林のインターセプトからサウダーニャ、見木と繋ぐもシュートはブロック。48分、見木のCKをニアでミンギュが合わせるが枠外。70分に3枚代え。サウダーニャOUT、大槻IN。見木OUT、ブワニカIN。船山OUT、福満IN。
サウダーニャに関してはプレイ映像で見た通りの印象だな。相手を背負って受けた所から反転して突破していく力を持っている。個でボールを運べるという部分は武器になる。まぁ初めて海外でプレイする21才。海外でのキャリアが豊富だったベテランのラリベイやクレーベとは違う。まずは日本に慣れ、Jリーグに慣れ、ジェフに慣れてもらおう。評価はそれから。
その後も得点の少ない両チームらしい試合展開で決定機もなく危なげなく逃げ切りに成功。ワンチャンスを決め切り0で抑えて勝ち切るという千葉のサッカーを見せた。本当は2点目を取って楽に試合を進めたいけどしばらくはこの勝ち方だろう。
サウダーニャは試合後もみんなと明るく絡んでたし、人懐っこいタイプなんじゃないかな。可愛がられてすぐ馴染みそうな気もする。次節は鬼門であるホームに岡山を迎える。ホームが鬼門なんて困ったものだが、そろそろホーム初勝利でフクアリを盛り上げてくれ。
監督・選手コメント
船山貴之選手
―― 全体としての攻撃面の手応えは?
ミスが多いことがここ最近のチームとしての課題なので、もっと精度を上げなきゃいけないと思います。今日も追加点を取るチャンスもあったので、それを決めないと厳しい戦いになると思います。
船山は点の取れる漢。若手が伸びて来たけど数字を残すことでポジション争いにしのぎを削って欲しい。
小林祐介選手
―― 攻守に効いていた。何を意識していた?
守備でも攻撃でも起点になれるように。それは常に思っていますし、どっちも顔を出す。攻撃の面でもう少し、縦パスを入れるとか、チャンスに絡むことができればもっと点を取る可能性が増えると思います。
本当に効いている。すでにピッチにいてもらわないと困る選手になっている。インターセプトリーグ1位の田口とボランチ組んだらおもしろそう。
今日の勝利で16位から12位にジャンプアップ。混戦なので1つの勝利、1つの敗戦で大きく動く。上を見すぎず地に足付けて進もう。