栃木 1-0 千葉
栃木は11位と中位に着けているが、失点37はリーグ3位タイと堅い守備を誇っている。一方で得点は下から5番目と苦しんでおり、得点力不足が上位争いに絡めない大きな要因だろう。今日は新スタジアムでの初戦ということもありしっかり勝ちたいはずだ。
13位の千葉はここ最近は守備こそ大崩れしなくなったが、一方で攻撃の形が作れず苦しんでいる。そういう意味では栃木と同じ問題を抱えていると言える。前節でも徳島相手に無失点で終えたが、攻撃の形はまったく作れなかった。流れの中で相手を崩す攻撃が見たい。
千葉はスタメンを大きくいじってきた。GKは章太。DFは右からゲリア、新井、鳥海、下平。ボランチに壱晟と小島。右に矢田、左に為田。2トップに浩平と川又。田口が残り2試合出場出来ないので壱晟に期待している。来シーズンへの希望を感じさせてくれ。
試合は立ち上がりからバチバチの肉弾戦。両チーム共に球際で激しさを見せる。4分、新井のクロスを川又が落とし、浩平がボレーで狙うが力なくGKがキャッチ。18分、為田と浩平で左サイドを崩しクロスに矢田が合わせるが川又に当たり枠外。
26分にエスクデロが負傷交代。どのクラブだろうと怪我人は見たくない。軽症であることを祈る。28分、栃木のミドルシュートのこぼれを明本に打たれるが章太がナイスセーブ。29分にも立て続けにミドルを打たれるが枠外。
45分には壱晟が奪われてはいけない所でボールを奪われ矢野にミドルを打たれるがわずかに枠外。壱晟、ボランチがあそこで奪われるのはマズイぞ。前半は両チーム共に守備で激しさを見せ0-0での折返し。
スコア以上の力の差
後半に入ると完全な栃木ペース。50分、GKからのフィードを矢野に頭で落とされシュートを打たれるが鳥海がブロックしバーに弾かれる。53分、ゴール前に入れた矢田のFKをGKがこぼし、為田がループを狙うがバーの上。57分にもワンツーから矢野にシュートを打たれるが章太がブロック。
67分、右サイドからのクロスを柳に頭で合わされゴールに吸い込まれ痛恨の失点。72分に3枚代え。為田OUT、米倉IN。矢田OUT、アランIN。浩平OUT、山下IN。78分、川又OUT、寿人IN。終盤に押し込んだものの、結局こじ開けることは出来ず1-0での敗戦となった。
スコアこそ1-0だが印象としてはスコア以上の完敗だ。ロングボールを放り込めば跳ね返され、後ろから繋げばプレスに引っかかり、左サイドで手数をかけてもクロスまで行けず、右サイドは機能不全。またもや攻撃で何もさせてもらえなかった。
監督・選手コメント
尹晶煥監督
―― 栃木の前線からのディフェンスに苦しんだ印象でした。
相手は本当に、いい守備からのカウンターという流れが良かったと思いますし、我々も少し焦ってしまったことで動きが鈍くなってしまったところもあったと思います。失点後はその焦りがさらに強くなってしまった印象でした。
試合前に田坂監督が「守備のスタイルが違う」と言っていたが、その通り栃木は前線から豊富な運動量でプレスをかけ、90分しっかり戦うことが出来ていた。狙うサッカーがはっきりしていて気持ちがいい。お手本を見せてもらったような気分だ。
いよいよ残り1試合となったが千葉は来シーズンへ向け希望を感じられるだろうか。