千葉 2-2 福岡
福岡は千葉の一つ下、勝点18の15位と低迷しており、ここ5試合も1勝4敗と波に乗れずにいる。失点14はまずまずの数字だが、得点がリーグワースト2位の11得点と、課題が得点力不足であることは明らかだ。
一方の千葉も3連勝の後3連敗と波に乗れず、組織的な守備も気付けば16失点と、堅いとは言えない数字になってきた。福岡の監督は千葉をよく知る長谷部茂利。負けるわけにはいかない。
スタメンは前節からベンチも含めまったく同じメンバー。GKに章太。DFは右からゲリア、ミンギュ、新井、安田。ボランチに田口と小島。右に堀米、左に船山。2トップは山下とクレーベ。調子を上げてきたクレーベに期待したい。
試合は千葉がボールを持ち押し込み、福岡は一発で裏を狙う展開。千葉はいい入りが出来ていたが7分、福岡のCKからのルーズボールを蹴り込まれあっさり失点。まだ立ち上がり、2失点目をしないことだ。
16分、田口がFKを直接狙うも惜しくも枠外。31分、小島が距離のあるミドルを放つもポストに弾かれる。チームとしてもっとこういうミドルを打つべき。40分、田口のFKにゲリアが高い打点で頭で合わせ同点。ゲリアは記念すべき千葉での初ゴール。
前半の千葉は立ち上がりこそあっさり失点したが15分くらいからは攻守においてやりたいことは出来ていたし悪い内容ではなかった。前半に追い付くことも出来たし、後は後半の試合運び、追加点を取ってしっかりゲームを終わらせることが出来るかだ。
また繰り返すのか
45分、千葉のカウンター。堀米がドリブルで中央に持ち込み、左サイドでフリーの山下へ。しかし山下のシュートはコースが甘くGK正面。徳島戦でも船山に同じ様な場面があったが、こういうチャンスを決め切らないと後に響く。
48分、新井が持ち上がり安田へ。安田のクロスにニアで船山が頭で合わせるも惜しくも枠外。56分に福岡が2枚代え。直後の57分、堀米のFKを新井が落とし、船山が溜めて堀米がクロス。ここにファーサイドの新井が豪快に頭で叩き込み逆転。新井は前節の汚名返上。
60分、ゴールキックを相手と競ったクレーベが着地で左足首をひねり負傷。しばらく10人でのプレイを余儀なくされる。65分、クレーベOUT、熊谷IN。堀米OUT、米倉IN。クレーベは自力で歩けず状態が心配だ。堀米も攻撃においてあの左足は大きな武器になる。
68分、船山から山下へスルーパス。シュートではなくクロスを選択するも米倉にわずかに合わず。熊谷をアンカーに置いた4-1-4-1が上手く機能し試合をコントロール出来ていた。71分小島OUT、見木IN。後は試合の終わらせ方だ
95分、船山OUT、ソロモンIN。山下OUT、鳥海IN。交代で時間を使い、5バックで試合を終わらせにいく。ホイッスルを待つ96分、福岡のスローイン。ボールが出た場面で千葉の選手達はマイボールと判断したのか一瞬足が止まり、スローインを受けた福岡の選手はフリーで狙いすましたクロス。ここにファンマがドンピシャで合わせ悪夢の同点。
守りに入り試合を終わらせる形を作ってから追い付かれたり、逆転されたりといったやってはいけない試合を繰り返している。今日の試合も先制こそされたが千葉が上手くコントロールしていたし逃げ切らないといけない試合だ。しかし追加点を取れず、逆に土壇場で追い付かれるという、結果は引き分けだが負けた気分だ。
監督・選手コメント
田口泰士選手
―― 改善すべきところは?
結局、やられ方が一緒なので。勝ち越して、リードしている状況で最後に5バックにして、失点して、追いつかれたり逆転されたりの繰り返しで。
―― 攻撃の手応えはあったのでは?
チャンスはあったと思うんですけれど、仕留め切れなければこういう結果になるというのは、みんなが感じていると思います。今日に限らず、何試合もこういう試合をしているので、本当に残念です。
追加点が取れず守り切ることも出来ない。もったいない試合が多すぎる。
ゲリア選手
―― ジェフでのリーグ初得点について。
もちろん点を取れたことは嬉しいのですが、結果が結果なので。それを考えると、興奮するような感覚は今日のゴールからは得られないというのが正直なところです。
ゲリアはどんどん良くなっている。後は攻撃時に自ら縦へ勝負する意識さえ持ってくれれば素晴らしいSBになる。跳ね返す守備やスピードは素晴らしいし、点を取ったことでさらに自信を持ってピッチに立てるのではないか。
中2日ですぐに試合が来る。また大きくメンバーが変わるだろう。出場する選手は高いモチベーションで自分の価値を示して欲しい。