愛媛 0-2 千葉
愛媛は18試合を終えた時点で4勝4分10敗、勝点16で20位に低迷している。今シーズンのJ2は特例でJ3への降格がないため、何位になろうと落ちることはないが、ホームのサポーターのためにも勝利が必要だろう。
一方の16位と低迷している千葉は、夏場のスタメンをGK以外入れ替えるターンオーバーで戦って来たがなかなか結果が出ないこともあり、ユン監督がこれからはメンバーの土台を作っていくという発言をした。今までのように2チーム用意されないため、より選手間のサバイバルは激しくなってくる。
千葉のスタメンは前節から6人の入れ替え。GKは章太。DFは右から本村、ミンギュ、鳥海、安田。ボランチには小島と、出場停止の田口に代わり見木が入った。右に矢田、左に為田。2トップは山下と川又。
試合は開始わずか3分、章太のキックを山下が競ったボールを為田がサイドライン際で相手DFからかっさらいエリアに侵入、溜めを作って川又にパスし、これを川又がしっかり蹴り込み先制。為田が奪う所から最後のパスまでしっかりお膳立てした。
しかしそこからは愛媛がボールを回し千葉が受ける形。6分、愛媛の右サイドからのクロスに丹羽に頭で合わされるがオフサイド。15分、スローインで裏を取られクロスを入れられヘディングシュートを打たれるがなんとかセーブ。
42分、小島の深い位置からの裏へのパスに抜け出した本村がエリアに侵入し相手を抜いた所でファウルを受けPKを獲得。本村は自分で行く意識があって良い。44分、このPKをきっちり川又が蹴り込んで欲しかった2点目を取った。愛媛の流れが続いていた中での追加点は大きい。
前半だけで愛媛に9本のシュートを打たれたが0に抑え、千葉は3本のシュートで2点を取った。両チーム共前からプレスに行く攻守の切り替えの速い中、我慢して守り、少ないチャンスをモノにするという形での2点リードは理想的。2点あれば大丈夫でしょ?だよね?
7試合ぶりの勝利
愛媛は後半の頭から3枚代え。50分、リスタートからの見木のミドルは枠外。56分、右サイドを崩されファーへ流れたクロスを丹羽にフリーで打たれるが章太がナイスセーブ。触らなければ入っていた。
直後の愛媛のCKをこぼれをGKとDFの間に嫌なクロスを入れられ、章太がニアで触れずファーで丹羽に詰められるが丹羽も触れず救われた。雨の降る中の59分、安田のフィードを山下がむずかしいトラップを完璧に収め決定機を迎えるが肝心のシュートはバーの上。これを決めればダメ押しで勝負ありだったので決め切って欲しかった。
61分、愛媛の右サイドからのクロスを有田に決められるがオフサイドで救われる。68分、矢田OUT、船山IN。70分、見木が高い位置でカットし川又へ。パスを受けた船山がミドルを打つも枠外。76分に3枚代え。鳥海OUT、岡野IN。本村OUT、ゲリアIN。川又OUT、クレーベIN。
86分、為田OUT、アランIN。千葉は最後まで集中力を切らさず7試合ぶりの勝利、そして8試合ぶりのクリーンシートとなった。課題はある。今日の試合も17本のシュートを打たれているが、千葉は被シュート数がリーグワーストだ。200本以上打たれているのは千葉だけである。
今日の試合も上位チームなら1、2点は決めてくるだろう。シュートを打たれればそれだけ点を取られる確率も上がってくるので、0に抑えたからオーケーではなく、シュートを打たせない守備も身に付けたい。
ともあれひさびさの勝利。今日はまだターンオーバーの部分もあったが、一週間空く次節からはユン監督がどんなメンバーで土台固めをするのか楽しみだ。
監督・選手コメント
尹晶煥監督
最初は(小島秀仁の)1ボランチ、(見木友哉と山下敬大の)2シャドーという形でやっていたんですけれど、ちょっとうまくいかなかったので、選手たちに話をしていつもどおりの形に戻して戦いました。
―― 次の試合に向けて。
今日は本当に、みんなが身体を張って、最後まで戦ってくれていました。うまくできた選手はまたチャンスがあると思うし、(監督として)そういう気持ちを忘れないようにさせなければいけないと思います。これからの1週間で、そういうところを強くしていきたいなと思います。
1ボランチだったの気付かなかったわ。相手に持たれて見木が下がることが多かったからかな。「うまくできた選手はまたチャンスがあると思うし」という言葉。逆に言うと良くなかった選手は出られないということだ。次節のスタメン達も出続けるために高いモチベーションで望むだろう。