北九州 3-2 千葉
昨シーズンJ3で優勝しJ2に昇格した北九州は、現在怒涛の8連勝中で首位と勝点差1の2位に着けている。1年でのJ1昇格のため2位以内を死守するには勝ち続けなければいけないし、ましてやホームで負けるわけにはいかないだろう。
一方の千葉は2連敗中。10位とはいえ混戦なので1試合で上にも下にも動く。今シーズン3連敗はないので今日の試合でしっかり勝って連敗を止め、北九州の連勝にストップをかけたい。
千葉はスタメンを前節から2人入れ替えた。GKに章太。DFは右からゲリア、ミンギュ、新井、安田。ボランチに田口と小島。右に堀米、左に船山。2トップは山下とクレーベ。クレーベそろそろ頼むぞ。
試合は立ち上がりから北九州がボールを持ち圧力をかけるが、徐々に千葉も両サイドから反撃し、17分、左サイドを抜け出した船山が中央の堀米へ。堀米が打つかと見せてクレーベへスルーパス。これをクレーベを蹴り込んで先制。ようやくエースの今シーズン初ゴール。
20分、北九州のCKのこぼれを福森に素晴らしいミドルを打たれるが章太が右手一本ナイスセーブ。しかし28分、北九州の右サイドへのサイドチェンジからクロスを入れられ、こぼれを高橋に蹴り込まれ同点にされる。シュートが素晴らしく章太といえどノーチャンスだった。
さらに35分、自陣エリア内で新井が中途半端なプレイでボールを奪われ新垣に蹴り込まれ逆転されてしまう。不用意なミスでの痛い失点だった。なんとか踏ん張らなければいけない中での直後の39分、相手DFラインからの単純な縦パス一本でディサロが抜け出し3失点目。出し手にプレスがかかっていないし、受け手にマークも付いていない。
守備をベースにするチームが前半だけで3失点は痛すぎる。まったくサッカーを知らない人が見ても、なんか北九州の選手の方が元気だねとか、生き生きしてるねとか感じたのではないだろうか。単にチームとしてのプレイスタイルの違いだけとも思えない。
エンジンかかるの遅すぎ問題
59分、相手DFのトラップミスを堀米が奪い、クレーベへ素晴らしいパス。クレーベも完璧なトラップからシュートを打つがGK正面。こぼれたボールが山下に転がり絶好のチャンスだったがミート出来ず枠外。これは決めないと。
60分過ぎから千葉が押し込む時間が増え、72分に3枚代え。船山OUT、見木IN。堀米OUT、米倉IN。山下OUT、ソロモンIN。78分、右サイドからのクロスがファーまで流れ、持ち込んだ見木が倒されPKを獲得。これをクレーベが決めて1点差。流れは完全に千葉に来ている。
80分、安田のフィードからのこぼれをクレーベがGKより先に触り枠へ吸い込まれそうになるがDFにクリアされてしまう。89分には安田のクロスからのこぼれを小島が右足で上手く叩きつけるもGKに弾き出されてしまう。
結局千葉は追い付くことが出来ず3連敗。終わってみれば北九州のシュート9本に対して千葉は17本。後半の中盤からは完全に千葉のペースだったが、3失点してからエンジンをかけても遅い。受けに回ってしまうというか腰が引けてしまうというか、もっと自分達でコントロールしなければならない。
監督・選手コメント
尹晶煥監督
―― 前半の飲水タイムまではいいゲームができていました。相手に変化があったのでしょうか?
相手がどうこうではなく、我々の瞬間的な集中力が落ちてしまった、そういうタイミングでした。もちろん1失点目を喫した後ですぐにリカバーしなければならなかったと思いますが、最終ラインのミスからああいう失点をして難しいゲームになってしまったと思います。
2失点目がもったいなかったし痛かった。そして少なくとも2失点で折り返したかった。
見木友哉選手
―― 前半は飲水タイム開けに押し込まれました。
僕自身が出ていなかったので中がどういう状況だったのかわかりませんが、外から見ている感じだと、1点取って、それまでは前から行けていたけど、気持ち的に「引こう」となったのかなと見ていて思いました。そこは相手ではなく自分たちの問題だったのかなと思います。
上位相手に引いても守り切れないのはこの3連戦でよくわかった。
組織的に守れるようにはなっている。昨シーズンとは違う。ただ上位相手に引いて守り切れるほどの強度はない。奪った後にすぐセカンドボールを拾われる場面が目立つので、もう少し落ち着かせて試合をコントロールしたい。