千葉 1-2 東京V
前節からわずか中2日、過密日程での今節は千葉とは対象的なチーム、東京Vをフクアリに迎える。東京Vは自分達でボールを持ち、支配率もパス数もリーグで上位にいる。一方の千葉は支配率もパス数もリーグ下位だ。しかしそれらは勝敗においてあまり重要ではない(エスナイデル時代に痛いほど身に沁みた)。ボールを回す東京V、守備を固める千葉。試合展開の予想がつきやすい一戦。
千葉は前節でGK以外全員を入れ替えるという大胆なターンオーバーを行ったが、今節も前節からGK以外の全員を入れ替えた。GKに章太。DFは右から田坂、ミンギュ、増嶋、下平。ボランチに壱晟と田口。右に米倉、左に船山。2トップは川又と山下。クレーベがベンチにもいないのが気になる。東京Vは遥也、小池、若狭といった千葉でお馴染みの名前を含め、この連戦をほぼ同じメンバーで戦っている。千葉はターンオーバーしたメリットを活かして欲しい。
試合は予想通りボールを回す東京V、守る千葉という構図。12分、嫌な位置でFKを取られ、遥也が右足で狙うかと思いきや藤本が左足で壁の下を通すシュート。章太は一歩も動けなかったがポストに救われた。
31分、東京VのCKをクリアした所から右サイドに展開されクロスを入れられた所でホイッスル。エリア内での相手のファウルかなと思いきやPKの判定。スローで何度見ても誰が何のファウルをしたのかわからん。相手が勝手に倒れただけに見えるが。ユン監督も日本語で「何がファウル?」と困惑。しかしこのPKを決められ失点。
42分、川又へのフィードを米倉に落とし、深く持ち上がって入れたクロスを山下がスルーし船山がシュートを打つもDFにブロックされる。ようやく流れの中で巡ってきたチャンスらしいチャンス。
前半は東京Vの支配率が62%、千葉38%。パス数は東京Vが281本、千葉が125本と予想通りの展開だった。ただ不可解なPKでの失点を除けば枠内シュートは2本しか打たれていないし、回されても最後の所はやらせなかった。それよりロングスローとセットプレイでしかチャンスが作れない攻撃が心配だ。
ホーム3連敗
後半開始から千葉は前からプレスをかけ、行くぞという姿勢を見せる。しかしすぐに前半と同じ展開に。52分、東京VのFKはバーに弾かれ救われる。54分にも中央を細かいパスで崩されあわやのシーンを作られるが章太が飛び出しブロック。
61分、壱晟OUT、見木IN。川又OUT、為田IN。壱晟はここまでそつなくこなしてはいるが、攻守において効いているというほどでもないのでそろそろ違いを見せて欲しい。ゴールの匂いがせず今日は負けパターンかなという思いもよぎる73分、増嶋の低いロングスローを米倉がフリックし山下のヘディングから船山がシュート。GKが弾いたボールを山下が蹴り込み同点。
75分、千葉のCKをクリアされた所からカウンターをくらい5対3の形を作られるがシュートは正面。なんとかひっくり返したい78分、左サイドからの狙いすましたクロスに合わされ失点。シュートは頭ではなく肩に当たっていて狙い通りではないだろうがゴールに吸い込まれた。
81分、船山OUT、ソロモンIN。直後にソロモンのキープから左へ展開。為田から受けた見木が素晴らしい弾道のミドルを放つもわずかに枠を逸れた。これは入ったと思ったわ。見木のプレイからは知性を感じる。
85分、米倉OUT、矢田IN。下平OUT、安田IN。87分、ソロモンが起点になり左サイドの為田のクロスに田口がオーバーヘッドで狙うも枠外。結局追いつくことは出来ず、ターンオーバーも実らず再開後ホーム3連敗となってしまった。千葉にとっては不運な面もあった試合だったね。
ボールを持たれ2失点はしたが、それ以上にやはり攻撃のチャンスの少なさが気になる。東京Vがバイタルでいい距離感からパスアンドゴーやワンツーでエリアに侵入してくるのに対し、千葉にそういう攻撃はほぼない。もちろんチームスタイルが違うので東京Vのような攻撃は求めないが、ああいう形も試合の中でいくつか作らないとワンパターンな攻撃になってしまう。
監督・選手コメント
見木友哉選手
―― 試合運びについては?
同点になった時はチームとして「いける」という雰囲気があったと思うんですが、そこで一瞬の隙きを突かれたというか。結果論ではありますけれど、チームとしてそこの集中力が欠けていたと思います。
あのまま0で終わるより一度追い付いたというのは良かった。ただひっくり返せれば最高だけど、今のサッカーなら少なくとも引き分けで終わらないと。こういう試合で勝点1を取る、相手に勝点3を与えない。そういうのが後々効いてくるぞ。