歴代ベストイレブンFW・監督編
ジェフ千葉の歴代ベストイレブンを選んでみよう企画、GK・DF編、MF編に続き、いよいよ最後、FW・監督編です。システムは3-5と来てるのでFWの枠は2枚。サブメンバーも残り1人。狭いねー。インパクトのあるタレント揃いだから悩みすぎて3日間寝ていません。
外国人枠も残り1人。特にFWは結果を残した外国人が多いから悩みすぎて3日間食事が喉を通りません。システムを3-5-5にしてもいいですか。ダメですね。1994年、40試合で30得点を決めJ1得点王に輝いたのに、なぜかリーグのベストイレブンに選ばれなかったオルデネビッツは選ばれるかな?どうかなー?
FW
まずはこの人。崔龍洙。凄かった。2001年、チェ・ヨンスがジェフに加入というニュースが入った時、ジェフサポの間にも微妙な空気が流れた。日本に対し敵意をむき出しにしてきた韓国代表のFWを取るのかと。ワールドユースの最終予選では韓国代表として日本に勝利した後、日本ベンチにボールを蹴り込むという行為もしている。そんな選手を獲得して大丈夫なのかと。しかし加入1年目に26試合で21得点という圧倒的な決定力で絶対的なエースになった。右足、左足、頭、エリアの中から外から、どんな形でも点が取れる。ヨンスがピッチに立つだけでゴールの匂いがプンプンした。ヨンスにボールを渡せば点を取ってくれるという絶対的な信頼感。これぞエースという選手だった。ジェフに在籍した3シーズンでリーグ戦73試合、54得点という凄まじい得点力。引退後はFCソウルの監督としてリーグ優勝、ACLで準優勝し、アジア最優秀監督にも選ばれている。いつかジェフの監督として迎えたい男だ。背番号は文句なしの「10」。
もう1人はやはりこの男だろう。巻誠一郎。決して上手い選手ではない。いや、むしろ下手である。それでも怪我も病気もせず常にピッチに立ち、90分全力で走り切り闘える。体ごとゴールに押し込むような泥臭さで、「利き足は頭」という言葉を残した。永輔に次ぎ、ジェフの選手として日本代表のユニフォームを着てW杯のピッチに立った。ドイツW杯の代表メンバー発表時、ジーコ監督が「ヤナギサーワ、タマーダ、マァキ」と言った時の驚きと喜びは今もはっきり憶えている。ナビスコカップ初優勝時のPK戦、最後のキッカーに巻が出てきた時の心配もはっきり憶えている。プロの世界では技術に優れ才能もあるのに闘えず消えて行く選手も多い。巻は体でも魂でも闘える男だ。最後はこういう男が頼りになるんだよ。退団時「笑われるかもしれないが、このクラブ(ジェフ)は僕にとってマンチェスター・ユナイテッドやバルセロナと同じ価値がある」とジェフ愛を語った巻。背番号は「18」だ。
サブメンバー
残り1枠。城彰二か、ヨンスとの相性なら大柴克友か、巻との相性なら深井正樹か、新居辰基や青木孝太も好きだった。しかしここは林丈統を選んだ。フル出場はほとんどなかったが、まさにスーパーサブという存在。小柄ながらスピードがありパンチ力のあるストライカー。ジェフが最もJ1に近づいた2012年プレーオフ決勝では、引き分けでも昇格という中、対戦相手の大分に所属していた林に終了間際に決勝ゴールを決められ昇格を逃したという苦い記憶の選手でもある。背番号は入団時の「25」で。
ここでもオルデネビッツ選ばれず!すまんオッツェ。外国人は他にもJ2得点王のケンペス、バロンもいい選手だったし、ハースも気の利いた実力者だったし、ラリベイも存分に力を発揮してくれた。クレーベもここに名を連ねる選手になりそうだな。
監督
ここはもう言う必要もないよね。イビチャ・オシム。この人しかいない。複雑でハードなトレーニング。試合では走力で相手を圧倒し、チャンスと見るや次から次へとリスクを冒しエリアに入って行く。時には躊躇なく2バックで攻撃を仕掛け、ただ走るだけでなく頭を使うことも求められる。最近のジェフの試合はストレスが溜まる内容が多いけど、オシム時代のジェフの試合は痛快で毎試合楽しくてしょうがなかった。2005年にはナビスコカップ優勝という初タイトルをクラブにもたらした。会見でのオシム語録などサッカーの指導者という範疇に留まらず人生の師とも言えるような人格者。ジェフだけでなくJリーグ全体に大きな影響を与えた。ジェフでの手腕が評価され「オシムって言っちゃったね」と日本代表監督に引き抜かれたけど、もう少しジェフの監督として見たかった。
もう1人挙げるとすればベルデニックか。メディアでは弱いジェフをオシムが強くした、というような扱いが見られるけど、実際には弱いジェフを強くしたのはベルデニックだ。2ステージ制だった97年から年間順位が13位、16位、13位、14位と低迷していたが、2001年にベルデニックが1stステージ2位、2ndステージ5位の年間順位3位に引き上げた。ジェフでの手腕が評価され、契約は残っていたが名古屋に引き抜かれ、翌年がベングロシュ(年間順位7位)、そしてオシムを迎えることになる。ベルデニックは守備の組織を構築するのが上手かった。ボロボロで降格しそうなクラブはベルデニックを呼ぶといいよ。
ということでジェフ千葉(市原)の歴代ベストイレブン完成。選んでると色々な記憶が蘇ってきて楽しかった。禁断症状も和らいだわ。しかし昔は良かったなんてセリフは吐きたくない。重要なのは今であり未来だ。今ジェフに所属している選手達、これから所属する選手達にも、いずれこの歴代ベストイレブンに割って入るような活躍を期待したい。あー、試合が見たくなってきたな。ジェフを…ジェフをくれ…