岐阜 2-2 千葉
シーズンの後半戦に入ったがここまで岐阜は勝点15の最下位と苦しんでおり、大木武監督が退任し第19節から北野誠監督が指揮を執っている。そして前節では福岡との降格圏同士の直接対決に勝利し、8連敗という長いトンネルからようやく抜けた。一方の千葉も3試合勝ちなしの18位と苦しんでおり、アウェイといえど最下位のチームに負けるわけにはいかない。両チーム共に下位から抜け出すためにも勝点3が欲しい一戦。
スタメンはGKに鈴木。DFは4バックで右からゲリア、鳥海、増嶋、下平。中盤はボランチに矢田と熊谷を置き、2列目は右から堀米、船山、為田。ワントップにクレーベ。ベンチには前節大抜擢された見木も控えている。
試合は千葉のキックオフから開始わずか12秒。為田とクレーベで左サイドを崩し、為田のクロスに堀米が飛び込むもサイドネット。しかし4分、岐阜にパスを繋がれDFの人数は揃っているのに前田遼一に決められあっさり失点。前田のシュートは上手かったけど守備の対応には軽さが重なってしまった。
しかしここからは完全に千葉のペース。16分、為田からのパスを中央で堀米が技ありのパスで落とし船山へ。船山がDFをかわしシュートを打つもGK正面。ボールを支配し両サイドからチャンスを作り25分、中盤を自由に動く堀米が左サイドからピンポイントクロス。これにクレーベが合わせ同点。堀米のキックの精度、そして質の高いボールが入った時のクレーベの強さが出たいいゴールだった。
29分には船山のセットプレイからのこぼれを矢田がシュートを打ち、ブロックされた跳ね返りに下平が飛び込むもクロスバーに弾かれる。そしてビッグチャンスは37分、右サイドでゲリアが熊谷とのワンツーで抜け出しクロス。ニアで船山が潰れファーでドフリーの為田がシュート打つも枠外へ。スリッピーなピッチや、ややクロスがマイナスだったとはいえ決めてほしいシーンだった。
前半はシュート2本の岐阜に対し千葉は10本。堀米が左に流れてくることが多く、為田と共に左サイドで多くのチャンスを作り、右でもゲリアが効果的な上がりからチャンスを作っていたので前半のうちにひっくり返したい展開だった。決めるべき時に決めていればっていう試合は何度も見てる。
なんとか最悪の事態は逃れた
前半の勢いのまま早い時間帯でひっくり返したい千葉は48分、船山がCKをエリア外の矢田へパス。矢田がミドルを枠へ飛ばすもDFにクリアされてしまう。そして直後の52分、今度は岐阜がCKで同じようにエリア外の宮本へパス。これを宮本が蹴り込み突き放される。千葉がやりたかった形でやり返された。
58分、堀米OUT、見木IN。毎回言うけど堀米はもっと長く見たいんだよなぁ。でもこのへんで代えないと足が止まるという判断なんだろうね。65分、為田OUT、寿人IN。寿人が入っても堀米、為田という両サイドからのチャンスメイカーがいなくなったので効果的なパスは出てこず、今日も寿人を活かす形は作れない。
79分、ゲリアOUT、安田IN。前半の展開からいってこのまま負けるとあまりにダメージの大きい最悪の試合になってしまうところだったが、90分、左サイドからの下平のクロスをクレーベがシュート。ブロックされたこぼれから船山が安田へパス。エリア外からの安田のミドルをGKの前で寿人がコースを変え土壇場で同点。ドローで試合を終えた。
この勝点1をどう評価するか。ここからのラストスパートでプレーオフを狙うなら最下位相手にこの試合は褒められたもんじゃない。その一方で現実としてプレーオフよりも降格ラインの方がはるかに近い位置にあるわけで、残留争いのライバルに勝点3を与えなかったというのは評価できる。悲しいけどこれが現実。まずは降格の心配をしないでいい位置に行きたい。
そういう意味では次節の福岡も千葉より下にいる数少ないチームのひとつなので負けるわけにはいかない。4試合勝ちなし。失点も多くなってきているのでひさびさにホームで2-0、3-0っていう試合が見たい。複数得点、クリーンシートっていう試合が今季まだないんだよね。
監督・選手コメント
自分たちの形を作れた時間帯が多かったので、そこで仕留めきれないとこういう結果になると思います。今日も先に失点してしまったわけですが、そうやって自分たちがいい形を作っている時に失点してしまうと、どうしても苦しくなってしまう。この流れを何としても改善しなきゃいけないと思うし、そういう意味で、悔しさの残るゲームでした。
熊谷のコメント。この流れなかなか改善しないね。経験のある選手が多いのに、今日の試合展開、試合運びも大人のサッカーじゃないという感じ。