千葉 1-4 長崎
昨シーズンJ1での戦いに挑戦した長崎は最下位でのJ2降格という結果に。新たに手倉森監督を迎えJ1昇格へ仕切り直しのシーズンになる。現在7位だが首位との勝点差も6しかなく負けられない試合が続き、ここ3試合も3連勝と結果を出している。
千葉のスタメンはここ最近固定されてきたメンバー。GKに優也。3バックは右から新井、増嶋、乾。ボランチに熊谷と矢田。WBに茶島と為田。2列目に堀米と船山を置き、ワントップにクレーベ。
試合は開始1分、ショートカウンターで船山から左サイドの為田へ。クロスに矢田が合わせるも枠の外。2分には堀米がいい位置で受け前を向きドリブルから左足ミドルを打つもGKに弾かれる。10分までは前から圧力をかけセカンドボールを拾いフィニッシュまで行くホームらしい入りが出来ていた。
しかし14分の長崎の最初のCK、新井の上から打たれたヘディングシュートを優也の前で呉屋にコースを変えられ失点。まず守備から入った長崎からすれば最初のセットプレイでのゴールは大きかったし、積極的な入りをした千葉からすれば出鼻をくじかれた形になった。
30分、熊谷からのなんでもないパスを増嶋がトラップミス。玉田に奪われドリブルで独走を許し、乾がエリア内で後ろから倒しPKを取られてしまう。乾の対応より増嶋の軽率なミスがすべて。しかし玉田のPKはバーの上で救われる。0-2にされるとかなり厳しいのでこれは助かったし活かしたい。
前半終了間際にも為田のカットインからのシュートや船山のヘディング、茶島のFKなどシュートを打つもこじ開けられず1点ビハインドで折り返す。千葉は前半だけでシュート10本(枠内6)、支配率も6割ということを考えれば前半で1点欲しかった。
蘇る大量失点の悪夢
58分、堀米OUT、アランIN。早いよなぁ。現状ではフレッシュなアランより運動量の落ちた堀米の方が攻撃面では機能するんじゃないか。その後も千葉がボールを持ち押し込む時間が続くも63分には右サイドから決定機を作られるなど守備面での危うさもあった。
そして71分、前がかりになった千葉はハーフウェイラインまで上げていたDFラインの裏を取られ、上がっていた優也も飛び出せず戻れずシュートを決められ痛恨の2失点目。前半にもあったけどつまらないパスミスでボールを失う所から始まっている。技術以前に集中力が欠けているような単純なミス。
73分、矢田OUT、真希IN。しかし75分、アランのボールロストから為田が上がっていたためぽっかり空いた左サイドの裏に展開され亀川に素晴らしいシュートを蹴り込まれ3失点目。シュートは褒めるしかないがこれも前がかりになった裏を使われた。
80分、茶島OUT、寿人IN。4バックに。しかし失点はこれで終わらず85分、セットプレイのボールをクリアされた所からカウンターを食らい3対2の形からキレイに崩され4失点目で崩壊。
86分、右サイドからの真希のクロスを寿人らしいニアへの入りで技ありシュートを打つがポスト。AT94分にに船山がPKを決め一矢報いるも1-4での完敗。フクアリではここ5試合負けがなかっただけに悔しい大敗になった。
終わってみればシュート数は相手の倍の18本(枠内11)、支配率63%、CKは長崎の2本に対し千葉は14本。スタッツだけ見れば2-0で勝ったかのような数字だがスコアは1-4での大敗。今日はエスナイデル時代の無防備な守備に戻ってしまったね。
長崎にしてみればまず守備から入り、セットプレイで先制し、相手が前がかりになった所でカウンターから追加点というのは狙い通りだっただろう。今の千葉は前半の良い時に先制点を取れず先に失点すると厳しくなる。前がかりになり運動量も落ちるとプレスも嵌らなくなり守備の脆さも露呈してしまう。
それでも基本的には今の路線で行くしかないだろう。決めるべき時に決めきる力。自滅を招くつまらないミスを減らす。奪われた後の守備への切り替え。毎試合反省点を洗い出し一つづつ修正していくしかない。夏場になればますます運動量の面で厳しくなるし行く時と行かない時のバランスも考える必要もある。
監督・選手コメント
フィジカル的な部分を含めて高めていっている最中なので、すぐに結果が出ればいいですが、根気強くシーズンを通じてやっていくしか方法はないかなと思っています。
サッカーは攻撃だけでなく守備も必要で、そのバランスが重要になってくる。今日見せてしまった戦い方は、頭の中が攻撃に重点を置くという状態になってしまって、そういうバランスが取れなかったと思います。
江尻監督のコメント。すぐには結果は出ないわな。監督の言う通り根気強くやっていくしかない。3歩進んで2歩下がる。まぁ現実は1歩進んで半歩下がる感じだが。メンバーも固まってきたし徐々にチームの形は出来つつあるので、少しづつ精度、強度を上げて戦えるチームを作って欲しい。