横浜 3-1 千葉
横浜FCは勝点10で17位。対する千葉も勝点10で18位。横浜FCは得点8の失点10、千葉は得点7の失点12と似たようなチーム状況の対戦。まずは下位から中位に上がるためにも両チームともしっかり勝点3が欲しい一戦。
千葉のスタメンはGKに優也。3バックは右から新井、増嶋、エベルト。右WBにゲリアとここまではいつもどおりだが、左WBに為田を起用。そして熊谷と矢田のボランチでトップ下に浩平。そして2トップに寿人とクレーベというメンバー的にもシステム的にも攻撃に比重を置いた構成になった。守備は安定してきたけど得点力不足だからね、江尻監督も動いてきた。
横浜FCのスタメンには北爪、田代、戸島といった元千葉のメンバーが名を連ねる。やっぱり千葉戦でこの3人に活躍されるのは困るので戸島や北爪をしっかり抑え、田代から点を取って勝点3を持ち帰りたい。
試合は立ち上がりから前に人数をかける千葉がセカンドボールもよく拾い圧力をかけ、シンプルなクロスからいい形を作る。2分にはエベルトのクロスをクレーベが少し触り、ファーに走り込んできたゲリアが相手DFに倒されるも笛はなし。
千葉はクロスを入れたときにエリアに2人入る形も出来ていたしゴールが生まれそうな雰囲気はあったが、一方で奪われてからフィニッシュまで行かれてしまうシーンも目立つオープンな展開。11分には北爪にカットされシュートを打たれるが優也の正面。
13分、クレーベがイエローを貰う。クレーベはプレイが荒い所があって10試合で早くも4枚目で次節は出場停止。全試合出てるわけでもないし、FWがこの枚数はちょっと多いのでカードは気をつけて欲しい。
待望のゴールは30分、ショートコーナーの戻しを受けた為田がキレのあるドリブルからクロス。中でのこぼれを浩平がループ気味に狙いすましたシュートで流し込んだ。浩平と寿人がコーナーフラッグに走っていく後ろからダッシュで追い越し寿人のゴールパフォーマンスを真似して美味しい所を横取りする為田に笑った。
39分には左サイドを崩され北爪の突破から完璧なクロス。そして中でも戸島が完璧な入りで頭で合わせるが優也がナイスセーブで救った。千葉は前半だけでシュート7本を打ちゲーム展開もオープンで動きのあるおもしろい前半だった。
攻守のバランス
横浜FCは後半の頭からイバを投入。これで流れがガラッと変わった。57分、寿人OUT、アランIN。そしてその直後、エベルトのバックパスを優也が処理出来ずゴールラインギリギリで掻き出すも折り返しをイバに蹴り込まれ同点。エベルトのバックパスはゴールマウスに向かう速いパスで、優也も逆を突かれるような形になってしまった。
63分、為田が左サイドからカットインしてシュートを打つもGKに弾かれる。個で打開できる為田のドリブルはやっぱり武器になる。69分、ゲリアOUT、茶島IN。76分、矢田OUT、堀米IN。
千葉は明らかにチーム全体の動きが落ち厳しい状況になった82分、横浜のCKから再びクロスが入り、中で合わせたのは田代。取られたくない選手にゴールを決められ逆転を許す。
同点に追い付く力は千葉には残っておらず、85分には17才の斉藤光殻にドリブル突破からのゴールを許しさらに失点。新井はカットインをケアしたポジショニングでゴールライン沿いの狭い所の突破を軽く許してしまった。
1-3の逆転負けで試合終了。ミスからの失点で追い付かれたのは痛すぎたけど、後半に目に見えて足が止まったことの方が心配だ。今日は攻撃にシフトした戦術、システムで前半から飛ばしたのも影響したのだろうか。セットプレイも多かったけど矢田の蹴るボールはことごとくGKにキャッチされ可能性は感じなかった。セットプレイを考えると堀米のキックが欲しくなる。
走り切るというのは攻撃や守備の構築以前の問題。これから暑くなってくるし、ベテランも多いから攻守の構築と共にゲームプランも重要になってくる。行く所と行かない所を上手く使い分け、大人のゲーム運びを見せて欲しい。
監督・選手コメント
今日に限っては少し攻撃的なマネジメントを選択しました。ただ、そのバランスというのはチームとして成熟していないというのが率直なところです。
江尻監督のコメント。就任後に短い期間で守備の構築は出来た。そして攻撃にシフトしてバランスが崩れた。ここがサッカーは難しい。寿人のワントップではボールが収まらないのでクレーベと並べたけど、それでも寿人が活きたとは言えない試合だった。次の試合はクレーベがいない。今日の試合を経て江尻監督はどんな選択をするだろうか。
