千葉 1-1 京都
京都を率いる中田一三監督は言うまでもなく現役時代はジェフにも在籍したことがあり、四日市中央工業高時代に中西永輔、小倉隆史と並び「四中工三羽烏」と呼ばれた選手の一人。市原時代の2000年には3人が揃ったこともあったね。
千葉はエスナイデル監督が解任され江尻新監督の初陣。時間のない中でどのようなシステム、戦術、選手選考をするのか楽しみだったが3バックを採用。GKに優也、3バックは右から新井、増嶋、エベルト、WBは右に田坂、左に下平。中盤に小島と勇人を並べ、前線に右から船山、クレーベ、為田。そしてこれまでベンチ外だった寿人がベンチ入り。
千葉はまず守備からという意識が見え、守備時には両WBも下がり5バックになる形。京都も同じ形だが、京都の方が一日の長があるため連携はスムーズで、立ち上がりは京都がボールを持ち千葉が受ける形になった。
8分に勇人が奪った所からクレーベ、為田と渡るがシュートはブロックされる。ブロックを作りしっかり守った後、縦へくさびを入れフィニッシュへという形を狙っていたが、13分にアクシデント。小島が右膝を痛めプレイ続行不可能に。18分、小島OUT、矢田IN。怪我人が多い中、また怪我人が出てしまった。
21分、入ったばかりの矢田が自陣エリア前で横パスをカットされ、クロスをファーで小谷松に合わされ失点。守備に破綻はなかったのでミスからの失点は痛かった。37分には船山のFKが枠を捉えたものの弾き出された。
前半は支配率は相手が上回ったものの失点シーンのミス以外はピンチらしいピンチはなかった。その一方で攻撃ではパスの精度がなく強引なシュートが数本あった程度で決定機は作れなかった。
ここからがスタート
後半立ち上がりに右サイドの裏を取られるも優也が飛び出して防ぐ。直後には下平がエリアぎりぎり外でファールを取られる。下平はWBでいまいち機能せず苦しんでる感じがした。
51分にクレーベが左足首をひねり、一度ピッチに戻るもプレイ続行不可能で58分、クレーベOUT、アランIN。怪我で2枚の交代を使うという江尻監督としてもプランとして難しい展開になった。
ただこのアラン投入から徐々に千葉に流れが来て58分、アランのクロスにファーで田坂が合わせるビッグチャンスもDFに防がれる。67分には増嶋の中途半端なバックパスの処理をかっさらわれるも優也が飛び出して救った。71分にもスルーパスで抜け出されるも優也が飛び出して再度救った。
待望の同点弾は76分、船山のCKをニアで競り合ったこぼれをファーで新井が押し込んだ。新井は守備でも安定していたし攻守にわたって活躍してくれた。その後も82分の田坂のミドル、90分のアランのヘッドとチャンスはあったもののこじ開けられずドロー。
最終的なスタッツもほぼ互角でドローが妥当という試合だった。千葉はいい内容とは言えないものの、守備の仕方や攻撃の意図など江尻監督のやりたいサッカーの片鱗は見えた。あとは連携を良くしミスを減らすことや精度を上げることでチーム状態を上げていきたい。
懸念材料としては小島とクレーベが負傷退場とまた怪我人が出てしまったこと。小島はちょっと長引くのではないか。クレーベも次は難しいかな。ラストプレイで船山も右膝を痛めてたのが気になるけど、船山は頑丈だから大丈夫だろう。選手はいるのでピッチに立つ選手にはこのチャンスを活かしてほしい。
これで5試合終わって勝ちなし。22位の最下位となってしまった。しかし今日が新たなスタート。新体制になり間もないが思った以上に変化を感じる試合だった。順位もチーム状態も上がるだけなので一つ一つ少しづつ積み上げて行くしかない。
監督・選手コメント
僕は、このチームを僕の思いどおりに動かすのではなく、選手が自立して一歩前に出ることが次のステップとして重要だと考えています。
江尻監督のコメント。経験のある選手が多いし、そこはしっかりやってもらわないとね。