千葉 0-0 栃木
2018シーズンもついに最終節。千葉にとって苦しいシーズンになったが、2連勝で最終節を迎え、ホームで今季初の3連勝でしっかり終わりたい。対する栃木は失点は48とまずまずだが、得点が38とリーグで下から3番目と苦しんでいる。とはいえトップには怖い大黒がいるので一瞬たりとも気は抜けない。
スタメンは茶島に代わり為田が入った以外は前節と同じメンバー。GKに優也。DFは右からゲリア、増嶋、エベルト、下平。アンカーに熊谷を置き、インサイドハーフに小島と矢田。也真人が右に回り、左に為田。ワントップに船山という布陣。
2018シーズンのボール支配率は11月12日の時点で千葉が59.3%でリーグトップ、栃木は42.8%でリーグワースト。支配率は勝敗に直結するわけではないので(千葉が証明済み)、ワーストという表現が正しいかどうかは微妙だが。
そんな両チームなので試合は予想通り千葉がボールを支配。8分、矢田のFKに増嶋が頭で合わせるも惜しくも枠をそれる。千葉はボールを回すものの、5バックでブロックを作る栃木の守備に攻めあぐねシュートを打てないという悪い時の展開。
前半はこれといった見所もなく終了。65%と圧倒的にボールを持ったが、シュートは1本で枠内は0。栃木はシュート4本で枠内2本と、むしろ栃木の方が狙い通りにやれていた。
残念、そこは優也だ
ここ最近の試合同様、後半はボランチを2枚にしてバランスを取るものの、49分、裏に出されたボールをエベルトが処理にもたつき相手に入れ替わられ、エリア内で後ろから倒しPKを与えてしまう。しかしこのピンチを救ったのが優也。大黒のキックを完璧に読み切りドンピシャセーブで弾き出した。
60分、矢田OUT、指宿IN。64分、熊谷が不用意にボールを奪われショートカウンターから大黒にシュートチャンス。どんな選択をするかと思いきや、ダイレクトでループを狙うというさすがの落ち着きと技術。しかしここでも優也が立ちはだかる。ジャンプ一番ギリギリ右手一本でセーブしピンチを救う。
69分、栃木のCKがファーに流れパウロンがドンピシャヘッド。しかーし、残念、そこは優也だ。またもやゴールラインギリギリでのビッグセーブ。間違いなく今日のMOM。優也の度重なるビッグセーブがなければ負けていてもおかしくなかった。
71分、也真人OUT、浩平IN。79分、為田OUT、乾IN。残り5分あたりから怒涛の攻撃で圧力をかけるも87分の小島のシュートも枠の外。結局栃木の守備をこじ開けることは出来ずにスコアレスドロー。
トータルでの支配率は67%まで上がったものの、シュート数も枠内シュート数も相手が上回り、引いた相手にボールを持つだけという今季の千葉の悪い部分が出た試合になってしまった。
J2に落ちてから最悪の14位でフィニッシュ。試合後のセレモニーでは社長のスピーチは終始ブーイングでかき消された。この成績なのでブーイングは大いに結構だが、スピーチ前に大ブーイング、スピーチ中は話を聞く、スピーチ後に大ブーイング、みたいなメリハリが欲しかった。
その後の勇人のスピーチは、この状況で「J1」というフレーズを使っていいのか迷っている苦しい胸の内が感じられた。確かに今「来年こそJ1昇格」と言っても虚しく響く。それでもJ1を目指さなければJ1はない。
監督・選手コメント
最後の2、3試合は内容も良かった。プレスもできるし、速攻も遅攻もできる。複数のオプションを持って戦えたので、こういうサッカーは来シーズンにつながると思います。
船山のコメント。頼む、来シーズンもいてくれ。いてください。
シーズンは終わったが、恐怖のオフシーズンが始まる。監督はどうなるのか。選手はどうなるのか。期待というよりは不安の大きいオフシーズンになりそうだ。19ゴールの船山にはオファーが来るだろう。熊谷や也真人にもオファーが来るのではないか。レンタル加入組の去就は?レンタル放出組の去就は?外国人は?
主力の選手達が来シーズンも千葉でプレイしたいと思ってもらえるチーム状態になっているのか、今後の展開に注目したい。