千葉 2-4 大分
大分は勝点66の3位。2位の町田とは勝点差2、首位の松本とは勝点差3と優勝も狙える好位置に付けている。5連勝と波に乗る中で、前節は2位の町田に痛恨の逆転負けを喫した。町田の消化試合が一試合少ないので、大分としては自動昇格のためもう負けられないという高いモチベーションで千葉戦に臨んでくるだろう。
千葉VS大分の戦いは攻撃力リーグ1位と2位の戦いになる。大分は得点67でリーグトップ。千葉は得点65でリーグ2位。失点もリーグワースト2位という千葉にとっては大分の攻撃力は脅威になる。引かずに殴り勝ちたい。
スタメンはここ2試合と変わらずシステムはアンカーに。GKにチョルファン。4バックは右からゲリア、近藤、エベルト、下平。アンカーに熊谷を置き、インサイドハーフに小島と矢田。前線に右から也真人、指宿、船山。相手GKは2シーズン千葉に所属した高木駿だ。千葉からレンタル中の岡野もいるが契約で出場できず。
試合は開始わずか1分、信じられないプレイで幕を開ける。相手DFが放り込んだボールがエリア外のチョルファンの下へ。なんでもないボールだったがエリア内にボールを持ち込み、処理をもたつく間に三平に蹴り込まれ失点。相手を引きつける必要が一切ないシーンでなぜか早くボールを取らず蹴り込まれるという大失態。まさかのプレイで出鼻をくじかれた。
すると今度は大分がミス。前半11分、GKからパスを受けたDFに也真人がプレスをかけ、こぼれ球を再び也真人が拾い左足一閃。試合を振り出しに戻した。しかし16分、またもや相手DFからのなんでもないロングボールに対し、近藤が相手と入れ替わられ独走を許しGKもかわされ失点。近藤はその後も同じ形がもう一つあった。崩されたわけでもない単純な放り込みで2失点という、守備組織の脆さ以前のミスが続いてしまった。
さらに37分、裏を取られた左サイドからのクロスを押し込まれ3失点目。これはハイラインの弱点を突かれキレイに崩された。そして42分、またもやチョルファンが信じられないミスをする。相手GKのキックが流れてチョルファンの下へ。ゴールラインへ逃がそうとするものの、相手FWに入れ替わられ奪われる。さらに相手の蹴ったボールをエリア外で手でセーブ。イエローが出たが、あれはレッドが妥当だった。ボールと相手の間に体を入れず、相手だけを見たことでボールとの距離が空き入れ替わられ、さらに手で止めるという大失態。
スタメンを掴んでからここまで大きなミスもなく安定していたチョルファンだけど、今日の2つのプレイは信頼が失墜するに十分なミスだった。エスナイデル監督が次の試合で誰を使うかわからなくなったんじゃないかな。とはいえ2つのミスは共に簡単に改善できるものなのでこの苦い経験を活かしてほしい。
終戦
後半の頭から指宿OUT、為田INで船山をトップにするも、最終ラインに5枚、その前に4枚でがっちりブロックを作る大分に対し、ボールは持つものの攻めあぐねる時間が続く。63分に小島OUT、茶島IN。71分に也真人OUT、ラリベイIN。なんとかこじ開けようとした80分、左サイドからキレイに崩され4失点目で万事休す。
92分に速いリスタートから矢田のクロスをラリベイが押し込むも2-4で敗戦。支配率はいつもどおり62%と千葉が上回り、シュートは千葉の12本に対し大分は6本。しかしそのすべてが枠内に飛び4本がゴール。大分としてはいつものサッカーではなく徹底した千葉対策を講じ、きっちり結果を出してしてやったりの勝利だろうね。相手を研究し対策を取ってくるチームと、相手は関係ない、自分たちのサッカーをすれば勝てると考えるチームの差がはっきり出た。
今日の結果を経て、プレーオフの可能性が完全に消滅。昇格に向けた千葉のシーズンは終わった。
監督・選手コメント
今はただ、ものすごく悔しいという思いしかありません。シーズン開幕当初からこういう展開の試合は多いし、残り5試合という段階においても同じ問題を抱えているので。もちろん、少しずつ良くなっているし、崩せている試合もあるのですべてがダメというわけではありません。ただ、そうじゃない試合が多いことも事実だから、すごく情けないし、悔しい。悔しいです。
矢田のコメント。ほんとにそう。同じ問題が改善されず何度も繰り返している。そして矢田は少しづつ良くなってると言うけど、このサッカーをやっている限り安定するとも思えない。
昇格に向けたシーズンは終わった。ただ残り4試合、意味のない試合にはしてほしくない。少しでも来季に繋がるものを残してほしい。