福岡 3-1 千葉
区切りの第10節。ここまでアウェイは4戦全敗といい所がなく下位低迷の原因にもなっている。アウェイ初勝利を挙げて上位浮上のきっかけを掴みたい。
スタメンは前節と変わらずGKに優也、DFは4バックで右からゲリア、岡野、近藤、エベルト。ボランチに茶島と熊谷を並べ、2列目に右から也真人、船山、矢田。ワントップにラリベイ。ボール保持時にはゲリアがかなり高い位置を取って3バックのような感じになっていた。
試合は開始わずか4分に裏を取られ、松田力のドリブルを近藤が引っ掛けPK、これを森本に決められ失点。松田と森本という元ジェフの2人に早々にゴールをお膳立てされてしまう。しかし直後の5分、ゲリアのクロスをラリベイが落とし、船山が左足で蹴りこみ同点。船山は3試合連続ゴール。船山が結果を出しているのは頼もしい。
前半は福岡のシンプルに裏を狙ってくる攻撃に再三の決定機を作られ、ユ・インスには何度も危ないシュート打たれた。30分にはCKを優也が触れず抜けてきたボールをエベルトがクリアしきれずオウンゴール。エベルトは裏は取られるはイエローは貰うはファウルはするはオウンゴールはするはで今日は彼の日ではなかった。前半だけで交代したのは妥当。
千葉の攻撃はボールは持つけどフィニッシュまで行けないといういつもどおりの展開。前半のスタッツは千葉が支配率63%でシュートは1本のみ。対する福岡は11本も打っている。回して打てない千葉、シンプルに裏を狙いフィニッシュまで行く福岡。チームとしての策に差を感じた。
後半はエベルトに代え怪我から復帰した高木を投入。高木の復帰はいいニュース。しかし後半開始直後の47分、近藤がボールを奪われたところから裏を取られ森本に2点目を決められ3-1と突き放される。47分に茶島に代え小島を投入。熊谷のアンカー、小島と矢田のインサイドハーフという形に。
69分にはラリベイを下げ為田を投入するも攻撃の糸口は掴めず、最後は2点ビハインドにもかかわらずボールを前線に入れることすらできず、後ろでボールを回しながら試合終了のホイッスルを聞くという絶望感。良かったのは船山が結果を出していること、高木が復帰したこと、矢田のコンディションがいいこと、小島が長くプレイしたことくらいか。茶島に低い位置で組み立てさせるなら最初から小島でいい気がする。
10試合を終えて
10試合を終えて3勝1分6敗。勝ち点10の19位。下には3チームしかいない。失点は22でダントツのリーグワースト。ちなみに失点が一番少ないのは岡山と東京Vの3である。はっきり言って成績も数字も内容も酷い。数字的には昇格どころか降格の方を心配しないといけない位置だ。アウェイは5試合で0勝5敗、4得点16失点という惨状。
とにかくまずは守備の構築だ。ハイラインという戦術が機能していないのは失点数を見れば明らか。失点数がリーグワーストのチームが上に行けるわけがない。今の千葉は3点取らないと勝てないチームになっている。まずは守備を立て直さないと話にならない。頑なにハイラインを掲げるエスナイデル監督に守備の立て直しはできるだろうか。アウェイでは戦術を変えるという柔軟性はあるだろうか。攻撃も得点数は17でリーグ3位だが6-1で勝った試合で稼いでいるだけで機能しているとは言いがたい。ハマれば強いと言われるけどハマることが少なすぎる。ただボールを回しているだけ(持たされているだけ)なのに「我々が支配していた」という考えでは困る。ラリベイを活かしきれていないのも気がかり。
さすがにエスナイデル監督も首元が涼しくなってきただろう。やりたいサッカーよりも目の前の現実を見て修正してほしい。クラブとしてもどこまで我慢するか難しい状況だろう。